スポーツビジョン
SportsVision
スポーツビジョン
見るチカラでさらに能力を引き出す
プラス「眼」のチカラ
日常生活で眼と言えば視力のことです。視力はいわばフォーカスでどの程度のピントなのか、フォーカスの程度を視力1.0、0.7などの数値で表しています。
視力はスポーツにおいて重要です。スポーツ種目により一概ではありませんが、視力が低いとベストのパフォーマンスを発揮できません。視力は重要ですが、いい視力とスポーツとの間には関係性がありません。視力はいいけれどスポーツがうまくないという人は多いと思います。
スポーツは心技体ですが、これにプラス「眼」があります。ここでの眼は視力ではなく見るチカラです。スポーツにおける見るチカラのことをスポーツビジョンと呼びます。
「スポーツビジョン」は選手の能力を決める要素の一つ
たとえばサッカーをイメージしてください。サッカーではボール、選手など常に動くものを見ています。さらに一カ所をジッと見ることはありません。走りながら頭や眼を動かしてピッチの広い範囲を見ています。またパッと瞬間的に見なければなりません。
このようにサッカーでは広いピッチの中で動きながらボールや選手を瞬間的に見て、その状況に応じて最適なプレーをしなければなりません。もし、動くものを見る、広い範囲を見る、瞬間的に見るチカラがなければサッカーのプレーに影響することは言うまでもありません。体力がなければスポーツに影響するのと同じです。
見るチカラ「スポーツビジョン」は選手の能力を決める要素の一つです。心技体だけでなく、見るチカラも重要です。しかし、見るチカラなどそもそも考えたことはないと思います。ましてや測定したことなど皆無でしょう。しかし、実際に測定してみるとこんなに違うのかと驚きます。
身近な例ですが、新幹線から通過駅の駅名が読めるでしょうか。私はまったく読めません。しかし簡単に読める人もいます。つまり見るチカラの能力には大きな差があるのです。
多くの研究からスポーツビジョンには能力差があること、トレーニングできること、トレーニングするとパフォーマンスがアップすることがわかってきました。
詳細は拙書をご覧ください。
スポーツビジョンの第一人者
石垣 尚男
- 1947年 静岡県生まれ。
- 東京教育大学(現・筑波大学)体育学部卒。
- 愛知工業大学名誉教授。
- 動体視力研究の第一人者。医学博士。